ホストラブ(ホスラブ)で誹謗中傷を削除・発信者情報開示・損害賠償請求をしたい!【2019年度版】

ホストラブ(ホスラブ)は,風俗,キャバクラ,ホストクラブなどの夜のお仕事に関する情報掲示板であり,匿名ゆえに忌憚のない有用な情報が手に入ることもありますが,一方で眉を潜めるような罵詈雑言が書かれることも多くあります。
その中には法的措置を取りうる誹謗中傷の域にまで達しているものも

そこで今回は,ホストラブ(ホスラブ)における誹謗中傷について,どのような対処法・法的措置が取りうるのかについて解説していこうと思います。

そもそもホストラブ(ホスラブ)ってどんなサイト?

ホストラブ(ホスラブ)は,夜のお仕事,すなわち風俗,キャバクラ,ホストクラブなどのお店の話題を中心としたインターネット掲示板の一つです。2001年に開設され,性や男女の色恋というアングラな話題・情報がモノを言う風俗等のサービスと匿名掲示板という相性の良さからか根強い人気を誇り,そのPV数は月間6億にも上ると言われています。

ホストラブ(ホスラブ)の特徴

夜のお仕事というアングラ感や性という男女共にアツくなりやすい(?)話題なのも相まって,非常に激しい口調での評価がなされる傾向が強いです。

また,水商売はそのお店自体の評価も重要ですが,キャスト自身がどれくらい印象が良いか,サービスが良いかという属人的な評価が重視されます。したがって,罵詈雑言とでも言うべき評価もキャスト個人に対してなされることが多く,中にはプライベートに関わる情報も暴露されている場合もあり,所詮は匿名掲示板の書込みなどと一蹴できないほどの著しいキャストの権利侵害が生じていることも少なくありません。

ホストラブ(ホスラブ)でよくあるトラブル

特定の風俗嬢,キャバ嬢,ホストの名前を挙げたスレッドが立ち上がり,そのスレッドに風俗嬢らの悪口を執拗に書かれたために嬢自身の売上が落ち込むだけでなく,お店の売上も落ちるケースがあります。

こうした場合,お店の売上低下はもちろんそのスレッドのみが原因ではないことが大多数でしょうが,お店からその点についてスレッド名にある嬢が責められ,お店を辞めることを迫られることもあります。キャバ嬢やホストでも同じようなケースがあります。

悪口は書かれずとも,以前どこどこのお店で働いていたなどの個人情報プライベートな写真が挙げられてしまうこともあります。悪質なものとしては,リベンジポルノのような性的な画像などが挙げられてしまったケースもあります。

いずれにしても,自分に強烈に悪意を持つ人物がいることやそうした人がどこにいるかも分からないことは心理的圧迫となり精神的な病に繋がることもあります。

対処方法:①削除,②発信者情報開示→慰謝料請求

こうしたホストラブ(ホスラブ)における誹謗中傷や名誉毀損のトラブルにはどうやって対処したらいいのでしょうか。

考えられる手段としては,大きく分けて

①書込みの削除をする

②書き込んだ人を特定し,その人に対して慰謝料請求をする

の2つの手段が考えられます。
その2つの手段については記事の後半で詳しく述べますが,その前に「トラブル対処の前に確認すべき事柄」をチェックしておきましょう。

トラブル対処の前の確認事項

誹謗中傷トラブルの対処なんて心が重くなる作業をそう何度も何度も繰り返したくないですよね。そこで,まず自分に関する誹謗中傷に当たりそうな書込みが他にもないか確認してみましょう。
また,ログの保存期間の関係で,発信者情報開示や慰謝料請求といった対処法を取るには期間に制限がある場合があります。ですので,書込みがあった日から現在までどれくらい経っているかを確認しましょう。

ホスラブで他に自分に関する書込みがないか調べる方法

グーグルを使った簡単な方法があります。
グーグルの検索窓で
「site:hostlove.com intitle:●●」
と打ち込み,検索してみてください。
●●には検索したいワード,ここでは自分の源氏名や自分の所属ないし経営しているお店の名前を入力することになります。
「」内をコピペして使用するとより手軽にできますので,お試しください。

ホストラブ(ホスラブ)のような匿名掲示板では,名前を挙げられた書込みには誹謗中傷は無くとも,その後続けられた書込みの中に誹謗中傷にあたるような書込みがあることが少なくありません。ですので,検索でヒットした書込みの前後も注意深く見てみることをオススメします。

期間について

特に②の発信者情報開示→慰謝料請求にあたっては,書き込んだ人物の情報(発信者情報)のログの保存期間が3ヶ月程度となっており法的措置を取るにあたって期間に制限があります。

また①の削除依頼についても,書込みが残っている以上,誹謗中傷にあたる情報が拡散され続けることになりますので,できる限り迅速に対応することが求められます。
目安としては,書き込まれてから1ヶ月半以内に対応を取ることが,発信者情報開示等の法的対処を確実にするにあたって求められるでしょう。

自分でホストラブ(ホスラブ)の書込みを削除する方法:削除依頼フォーム

まずは自分でホストラブ(ホスラブ)の書込みを削除する方法について紹介いたします。
こういった誹謗中傷のトラブルが多いホストラブ(ホスラブ)では,「削除依頼フォーム」がサイト内に設置されております。

リンク:http://kanto.hostlove.com/agree/delete/form

こちらの削除依頼フォームを用いて削除依頼をし,無事運営側に削除依頼が承認されれば,削除完了となります。

削除依頼を行うには,以下の情報を運営に伝えなければなりません。
・対象URLの14桁の数字(例:20140123215451)
・対象レス番号(例:12,15,80,120)
・各レスに対して削除理由

削除理由」としてはガイドラインに上がっているものに限定されており,例えば以下のものが削除対象となるとされています。

・個人名,住所,所属(※公開されていないもの,公益目的が認められないものに限る)
・電話番号
・メールアドレス・ホスト情報(※嫌がらせ目的の場合に限る)
・誹謗中傷(※公益性の無いものに限定,例外あり)
・私生活情報(※公益性の無いものに限定)

詳細は削除ガイドライン(http://kanto.hostlove.com/agree/delete/guid2)に書いてあるので実際に確認していただきたいのですが,削除基準としては正直言って曖昧です。

しかし,これには理由があります。それは,誹謗中傷や名誉毀損には様々なケースが存在し,基準を明確にすればするほど今まで想定していなかったケースで削除ができないという自体に陥る恐れがあるからです。
もっとも,運営の判断次第では,自分では確実に削除基準にあたると考えたとしても削除されない可能性があります。「公益性」など専門的なワードが出てきたり,また削除理由も文字数制限があったりするため,自分の真意が伝わらない可能性もあります。

自分で削除依頼をするにあたっての注意点

ホストラブ(ホスラブ)の削除依頼フォームを利用するにあたっては注意点がいくつかあります。

まず,削除は96時間すなわち丸4日程度を目安に行われるということです。被害者としては一刻も早く削除してほしいところですが,毎日大量の削除依頼がなされるため,即日対応というわけにはいかないようです。

次に,スレッド自体の削除は原則として承認されないようです。あくまで,誹謗中傷や名誉毀損に該当する書込みのみを例外的に削除するという方針ですので,スレッド全体での削除は難しいようです。
ただ,その書込み全てがガイドラインに反しているか,運営の判断次第ではスレッド全体の削除がなされることもありうるとされていますが,可能性は低いでしょう。

また,大きな注意点として,削除依頼は公開されるという点があります。「削除依頼履歴」といったかたちでサイト利用者は自由に閲覧することができます。
(リンク:http://kanto.hostlove.com/agree/delete/list/1)

履歴には削除対象となるスレッド,レス番号,削除理由,依頼日時が公開されますので,削除依頼フォームでの入力内容は全て公開されると言っていいでしょう。
ですので,削除対象になることを必死に訴えたいがために,削除理由に個人情報等を載せるといった被害を赤裸々に書くことはオススメできません。ガイドラインに挙げられた削除理由のうちどれに該当するかを簡単に述べるのみに留めましょう。

最後に,削除依頼は被害を受けたご自身が行い,業者等に代行を依頼しないことです。削除請求の代行は弁護士にしか許されていません(弁護士法72条)
こういった代行業者を利用して削除依頼を行うと,弁護士法に違反し,代行業者はもちろん代行業者を利用した人も不利益を被るおそれがあります。
削除依頼代行の弁護士法違反についてはホストラブ(ホスラブ)の削除依頼ガイドにも明記されているところです。「誹謗中傷対策」「風評被害対策」として,どんなに立派なサイト,実績を掲げていたとしても,法律事務所以外には頼まないようにしましょう。

弁護士に頼んで削除をする方法:仮処分

弁護士に頼んで削除をする方法とは,裁判所に対して書込み削除の仮処分を請求することで,書込み削除をする方法です。

どのような書込みが存在し,その書込みがどんな権利を侵害しており,誹謗中傷や名誉毀損に当たるかを証明する書面を弁護士が準備し,裁判所に対して削除請求の仮処分を申し立てます。そうした書面や裁判官による面接(審尋といいます)を経て,裁判所が削除の仮処分をするかを決定します。

ホストラブ(ホスラブ)は,裁判所による削除の仮処分がなされれば,原則として削除に応じる運用となっているようです。

弁護士に頼むにあたって

まず,前提としてどの書込みを削除したいのか,なぜ削除したいのかを説明できるようにしておきましょう。対象スレッド,レス番号についてまとめておくと初回の法律相談がスムーズに進みます。また,弁護士はプロですが,匿名掲示板ではなぜその書込みが権利侵害に当たるのか一見して判断が難しい場合があります。書込みの流れや背景にある事情等を簡単にまとめておくと話がスムーズでしょう。

次に,削除までの期間です。
先ほどの自分で削除依頼フォームを利用した場合の期間の目安は96時間(丸4日)とありましたが,弁護士を通じて裁判所による仮処分手続を利用した場合には申立てから約1ヶ月と考えておくといいでしょう。裁判所の正式な手続きを用いるため,弁護士側の準備,裁判所による審査等に時間がかかるということです。

弁護士に頼んで慰謝料請求をする方法

ここまで①削除について述べてきました。次からは②発信者情報開示→慰謝料請求をする方法です。

慰謝料請求という言葉を一度は耳にしたことがあると思いますが,実際にどのような流れになるのでしょうか。
インターネットにおける誹謗中傷・名誉毀損のケースですと,まずしなくてはならないことは「発信者情報開示請求」です。

発信者情報開示請求とは

「発信者情報開示請求」とは文字通り,発信者=書込みをした人間の情報を開示するように求めることです。

なぜこんなことをしなくてはならないのでしょうか。
それは,慰謝料を請求する相手方が誰か分からないといけないところ,ホストラブ(ホスラブ)を始めとしたインターネットトラブルのケースに置いては書き込んだ人間が誰なのか被害者には分からないことが非常に多いからです。
ホストラブ(ホスラブ)も匿名掲示板ですので,誰が書き込んだかは他の人には分かりません。誰が書き込んだか分からない以上,慰謝料請求する相手も分からない。したがって,「発信者情報開示請求」という手続きを経て,相手方を特定しなくてはならないのです。

具体的に流れを見ていきましょう。
ホストラブ(ホスラブ)による誹謗中傷・名誉毀損のケースでは,2段階の発信者情報開示請求が必要になります。

1つ目が,ホストラブ(ホスラブ)に対して,書き込んだ人間のIPアドレスを開示せよと求める請求です。

2つ目が,インターネットサービスプロバイダ(携帯会社等)に対して,このIPアドレスを持っていた人間の氏名,住所,メールアドレス等を開示せよと求める請求です。

なぜ2段階踏まなければならないかと言うと,ホストラブ(ホスラブ)は書き込んだ人間のIPアドレス(パソコンやネットワーク機器などに1つ1つに付けられた識別番号)などしか持っておらず,書き込んだ人の住所等の情報は持っていないからです。
IPアドレスのみでは,現実のどの人間が書き込んだかまでは分かりません。したがって,インターネットサービスプロバイダ(携帯会社等)にも発信者情報開示請求をしなくてはならないのです。

1つ目のホストラブ(ホスラブ)に対する発信者情報開示請求は仮処分

2つ目のインターネットサービスプロバイダ(携帯会社等)に対する発信者情報開示請求は通常の訴訟となります。

どちらも裁判所を介した手続きですので,書面を準備し,裁判所に誹謗中傷・名誉毀損による権利侵害があったことを説明しなくてはなりません。

重大な注意点として,この手続きには期間制限があります。
携帯会社が発信記録等のログを保存している期間が3ヶ月程度であることが多いです。
携帯会社に対する発信者情報開示請求は2つ目ですので,1つ目のホストラブ(ホスラブ)に対する発信者情報開示請求もクリアしなければなりません。
非常に厳しいスケジュールとなりますので,書き込まれてから遅くとも1ヶ月半以内には弁護士に相談し,手続きを進めていきましょう。
もちろん,相談が早ければ早いほど弁護士もより準備を重ねることができ,裁判所に対して請求を認められる可能性も高まります。また,情報の保存期間は一般論であって,携帯会社やプロパイダによっても異なりますので,期間を過ぎていても対処できる場合があります。
いずれにしても,「弁護士による法的措置を取りたい!」と思ったときにすぐ相談するのがベストでしょう。

発信者情報開示後の流れ

無事,発信者情報開示請求が認められ,書き込んだ人間の氏名や住所等を特定できた場合,いよいよ慰謝料請求をしていきます。
民法709条による,不法行為に基づく損害賠償責任にしたがって,慰謝料を請求することになります。
請求の仕方については,通常の民事裁判となりますので,訴えを提起し,裁判所に対して主にどのような損害を被ったかを説明していくことになります。
また,その訴訟提起の前後に,和解交渉をしていくことも考えられるでしょう。

自分で慰謝料請求をする方法

これまで述べたような発信者情報開示請求や慰謝料請求は,被害者本人でも一応は可能です。弁護士はあくまで代理人であって,代わりに手続きを進めているに過ぎないからです。プロでない被害者本人が訴訟手続を行っていくことを本人訴訟と呼んだりします。

しかし,後ほど述べるように,本人訴訟は基本的にオススメできません。発信者情報開示請求は専門的な手続きである上に期間制限があるため,主張が不十分であったり,期間をオーバーしてしまったりして,認められるものも認められない可能性が少なくないからです。

実際どんな書込みなら削除や発信者情報が開示できるのか

これまで誹謗中傷・名誉毀損にあたる書込みに対する対処法を解説してきましたが,実際はどんな書込みなら削除や発信者情報開示が認められるのでしょうか。

一言で言えば,「権利侵害性」が認められるかどうかです。解説の中でもたびたび出てきたワードですね。

「権利侵害性」を認めるにあたって,重要な要素としては以下のようなものが挙げられます。
① 氏名,電話番号,住所などの個人情報
② 性的嗜好などのプライベートな情報
③ 度の過ぎた悪口
④ 顔写真

一部解説しますと,①や②は具体的な情報であればあるほど権利侵害性が強いです。氏名電話番号住所と公開された情報が多ければ多いほど強いのはもちろん,住所も番地まで全て公開されているといった場合です。②も詳細に書かれれば書かれるほど権利侵害性の度合いが大きくなります。
③は公の場で言うのがためらわれるような悪口です。例えば,「ヤリマン」とか「キチガイ」とかそういったものです。

以上のようなことを踏まえると,例えば,ハメ撮りの写真が顔がはっきり写っている状態でアップされて,それにプレイ内容や本名,「ヤリマンだね笑」などど書かれていれば相当に権利侵害性が高まるということになります。

自分で行うメリット・デメリット

自分で行う最大のメリットは,なんといっても弁護士費用がかからないことです。弁護士のメリット・デメリットの部分で解説しますが,数十万はかかります。相当お金持ちでもない限り,相当大きな出費でしょう。
また,自分で行うメリットとして,自分が伝えたいことを全て裁判所に伝えられるという点があります。自分がどういう部分で傷ついて,どういう部分に問題があったのかを自分の言葉で伝えられますので,弁護士が代弁することによるもどかしさは薄いでしょう。

反対にデメリットとしては,専門家ではない方が大多数でしょうから,手続きを一から学んで対処しなければならないということです。手続きを一通り学べたとしても,削除なのか開示なのか,訴訟なのか和解交渉なのかなど相手の出方によって対処方針を考えていかなければなりません。
時間をかければできると言っても,特に開示の場合には申し上げたように期間制限があります。
誹謗中傷や名誉毀損の被害にあって精神的に参っているなか,こうした慣れない作業を行うのはたいへんな苦労が伴うでしょう。

弁護士に頼むメリット・デメリット

弁護士に頼むメリットは,なんといっても法律の専門家ですので,削除や開示,慰謝料請求と言った法的措置の手段を熟知しているため,請求が認められる可能性が高まるということです。

法的トラブルにおいては「相手や裁判所にいかに上手く説明できるか」が重要となります。どれだけ自分が酷い状態にあっても,それを説明・証明し,相手や裁判所に伝えられなければ意味が無いです。その点弁護士は日常的にそういった作業をしていますので,請求が認められる可能性が高いということです。

また,特に開示においては期間制限がありますが,前もって依頼をしておけば期間制限で請求が認められないといった事態も防げるでしょう。

もう一つ大きなメリットは,依頼者自身がそういった対応から解放される点にあります。慣れない法的トラブル対応をしていたら普通の人は日常生活を送るのもままならないのではないでしょうか。ただでさえ誹謗中傷や名誉毀損を受け辛い状況にあるなかで,弁護士に代理してもらえるのは想像以上に大きなメリットだと思います。

一方で,デメリットとしてはやはり弁護士費用がかかることです。
費用としては,着手金や成功報酬など安くはない費用が弁護士費用としてかかってきます。
トラブルの状況によって見積もりは変わってきますので,一度弁護士にご相談ください。

まとめ

これまでホストラブ(ホスラブ)で誹謗中傷や名誉毀損を植えた場合の対処法について解説してきましたが,いかがでしたでしょうか。

日常では見慣れない法律用語も出てきて戸惑った方もいらっしゃるかもしれませんが,決して泣き寝入りする必要はありません。

現代社会においてインターネットにおける評判や個人情報の流出は放置しておけるほど小さな問題ではないです。また,こうしたネットとリアルが近づいていることから世間での権利意識が高まっており,削除や開示。慰謝料請求を行う当事者も増加傾向にあります。それに伴って,弁護士側もそのノウハウが蓄積され,そうした請求も認められやすくなっていると言えるでしょう。

弊所でもこうした相談,案件を多く取り扱いノウハウが蓄積されているところです。ぜひとも一度ご相談くださいませ。

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