削除/発信者情報開示請求の法的根拠【プロバイダ責任制限法】

2020年05月04日更新

SNSや掲示板などが発展したことで,個人が気軽に情報発信を行うことが容易になりました。

その負の側面として,気軽に発信した情報が特定の相手を誹謗中傷したり,又はプライベートな情報を書き込まれてしまことも多くなってしまいました。

もし,匿名の誰かに誹謗中傷をされたり,プライベートな個人情報を書き込まれてしまった場合には弁護士に頼んで削除請求なりを依頼することが通常でしょう。

しかし,弁護士費用は高額です。

そのため,この記事ではご自身で削除請求や発信者情報開示を行う方法とその法的根拠を紹介します。

削除請求や発信者情報開示請求にかかる弁護士費用の総額は?

事案によって異なりますが,概ね10万円60万円といったところでしょうか。

詳細については下記の関連記事から紹介しています。

関連記事:誹謗中傷と弁護士費用

 

各サイトに対して削除請求や発信者情報請求を行う方法

現在日本で主流のSNSとしては,ツイッターやFacebook,instagramなどがあるでしょうか。

掲示板でいえば,5ちゃんねる,爆サイ・ホスラブなどなど,SNSに比べて掲示板の方が雨後の筍のごとく新しくできては消えを繰り返していますよね。

当サイトでは日本で主流とされているSNSや掲示板における,個人での削除請求・発信者情報請求のやり方を紹介していますので,ここでは関連リンクを記載するだけに留めます。
気になる方は,各ページへ飛んで確認してみてください。

 

関連記事:Twitterの誹謗中傷ツイートを削除・特定する方法

関連記事:Instagramの無断転載・無断投稿の削除や犯人特定する方法

関連記事:Googleの検索結果とサジェストを削除する方法

関連記事:爆サイの書き込みを自分で削除・開示するやり方

関連記事:たぬき掲示板の誹謗中傷・名誉毀損の書込みを削除・特定する方法

関連記事:ホスラブで誹謗中傷を削除・発信者情報開示・損害賠償請求をしたい

 

各サイトの削除請求や発信者情報開示請求をご自身で行う方法はこちらにまとめてありますので,確認してみてください。

 

削除請求や発信者情報開示請求の法的根拠

では,各請求を行うさいに気をつけるべきことはなんでしょうか。

サイト運営者やプロバイダは,書き込まれた側の人間と契約関係にはないため,そもそも削除請求や発信者情報開示請求はなにを根拠にしたらいいのでしょうか。

通常,契約関係にない相手方に対して請求する場合には民法709条における不法行為などを請求の根拠にしたりします。

しかし,例えばツイッターのとあるアカウントがあなたを誹謗中傷したさいには,ツイッターを管理するツイッター社が誹謗中傷したわけではないため,ツイッター社に対して不法行為に基づく損害賠償請求などを行うことは一般的な方法ではありません。

そこで,何を法的根拠にすればいいのかといえば,その答えは「プロバイダ責任制限法」です。

正式名称は「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」となります。
長いですね笑

プロバイダ責任制限法があることによって,サイト運営者やプロバイダに対して,投稿を削除したり,書き込んだ人間を特定するためのログ情報を開示させるための請求をすることができるようになりました。

プロバイダ責任制限法の中でも,削除請求や発信者情報開示請求の根拠となるのが,第4条1項です。

(発信者情報の開示請求等)
第四条 特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者は、次の各号のいずれにも該当するときに限り、当該特定電気通信の用に供される特定電気通信設備を用いる特定電気通信役務提供者(以下「開示関係役務提供者」という。)に対し、当該開示関係役務提供者が保有する当該権利の侵害に係る発信者情報(氏名、住所その他の侵害情報の発信者の特定に資する情報であって総務省令で定めるものをいう。以下同じ。)の開示を請求することができる。
一 侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき。
二 当該発信者情報が当該開示の請求をする者の損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるとき。
2 開示関係役務提供者は、前項の規定による開示の請求を受けたときは、当該開示の請求に係る侵害情報の発信者と連絡することができない場合その他特別の事情がある場合を除き、開示するかどうかについて当該発信者の意見を聴かなければならない。
3 第一項の規定により発信者情報の開示を受けた者は、当該発信者情報をみだりに用いて、不当に当該発信者の名誉又は生活の平穏を害する行為をしてはならない。
4 開示関係役務提供者は、第一項の規定による開示の請求に応じないことにより当該開示の請求をした者に生じた損害については、故意又は重大な過失がある場合でなければ、賠償の責めに任じない。ただし、当該開示関係役務提供者が当該開示の請求に係る侵害情報の発信者である場合は、この限りでない。

引用|プロバイダ責任制限法

 

この法律自体にも色々と問題はあるのですが,今現在の実務としてはこの条文を根拠に弁護士が削除請求や発信者情報開示請求を行っています。

削除請求のテンプレート(送信防止措置請求)

上で紹介した各SNSや掲示板内での削除・開示請求は,基本的にはサイト内にある問い合わせフォームを使用して請求するものになります。

しかし,問い合わせフォームは窓口の対応も悪く,請求内容が機械的に判断される傾向にあるため,あまりおすすめはできません。

そこで,普段弁護士が採っている方法としては,プロバイダ責任制限法及びガイドラインを参考に削除請求を行う方法です。

削除請求を行うさいには,こちらのサイト(http://www.isplaw.jp/:プロバイダ責任制限法 関連情報Webサイト)からテンプレートをダウンロードして使用するのが良いでしょう。

こちらのページから直接ダウンロードして使用することも可能です。記載例も付いているため個人の方でも分かりやすいかと思います。

書式の内容を埋めることが出来たら,次はサイト運営者やサーバー会社へ書面を郵送することになります。

会社のどの住所に送れば分からない!

といった声が聞こえてきそうなので補足しておくと,東証に上場しているようなしっかりとした会社であれば,Google検索などで「会社名 発信者情報開示」などで検索すると窓口のページがヒットします。
たぬきのようなサイトの場合には住所の特定が困難を極めますので,注意してください。

発信者情報開示請求のテンプレート

開示請求の場合も上記と同じサイト内にテンプレートが用意してあります。

開示請求の場合には,こちらのページのテンプレを使用してください。

開示請求に関しては,削除よりも書き方が難しいです。
というのも,開示請求は削除と異なり,投稿者のログ情報や契約者情報を開示させるよう求める手続きです。

契約者情報というのは,本名住所電話番号など極めてプライベートな情報にあたることとの関係で,実質的には裁判手続きでしか開示できないような仕組みになってしまっているのが現状です。

しかし,開示請求を弁護士に依頼すると高額になるため,その費用を捻出するのが難しい方はご自身でトライしてみる価値はあると思います。

書式の内容に関して弁護士に聞きたいと思うことかと思いますが,当法律事務所では書面作成のアドバイスに関しては有料相談となっている点だけは,予めご容赦ください。

こちらの開示請求に関しても,送付する会社の住所は上記のやり方で調べてみてください。

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